こんにちは。
すっかり夜は寒くなってきましたね。愛車のジュリエッタには一番いい季節ですが、夜は風を少し冷たく感じる様になってきました。
バイクやオープンカーに乗っていると季節の変化をいち早く肌で感じることができるんですよ。空気が少し乾燥して過ごし易いこの季節が僕は大好きなんです。
さて、今日はサージェリーファーストの症例をご紹介いたします。
顎変形症で手術をする時、通常は術前矯正歯科治療を行うことが多いのですが、この方法だと上下の歯の噛み合わせだけで術後の下顎や上顎の位置が決まってしまいます。この場合、バランスのとれた骨格にするために外科手術で下顎や上顎をもう少し移動させたくても噛み合わせが決まってしまっているので理想的な位置に顎を動かせない時があります。もちろん優秀な矯正歯科の先生方は美しい歯並びだけでなく審美的な顔貌も考えて術前矯正治療をおこないますので外科的な矯正が必要と判断された場合は”手術によってどのように上下顎が移動するのか?”を予測して歯並びを矯正されています。しかしながら外科的な矯正手術が必要であるにもかかわらず歯並びだけを整えて上下の歯がかみ合うようにしてしまっている矯正歯科治療がときおり見受けられます。そのような場合、顔貌の変化は殆どないために患者様には不満が残ってしまいます。
そこで最初に手術によって上下顎を脳頭蓋とバランスのとれた位置に移動させ、顔貌の改善を図り、手術後に新しい顎の位置にあわせて歯並びを整える矯正歯科治療を行うのがサージェリーファーストという方法です。
サージェリーファーストの適応となる患者様は上下顎の噛み合わせの位置を変えても少し咬合調整(歯を少しずつ削って噛み合わせを調整する方法)をすれば噛み合わせが安定する方です。そのような方の中には簡単な咬合調整だけで術後矯正歯科治療が必要でない方もいらっしゃいます。
咬合調整
アーチキュレーターという装置に歯の模型を装着し、手術で移動させる位置に固定して上下の歯の干渉をみつけ、咬合調整しなくてはならない歯と部位を見出します。その後 特殊な方法で調整する部位と削る量を患者様の歯の上に印記して行います。
サージェリーファーストSSRO+オトガイ短縮前方移動
術後一ヶ月の症例です。
まだまだ頬に腫れが残っていますが、顔貌はかなり改善されました。
これから術後矯正歯科治療を行い、上下前歯部を後方に移動させつつ、歯並びを整えて行きます。矯正歯科治療後は口元がもう少し後方に下がり、上下の唇は薄くなって行くでしょう。矯正治療は2〜3年かかりますので、矯正治療後にまたご報告しますね。
SSROの施術について詳しくは、こちらをご覧ください。