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シンメトリーな骨切り

こんにちは。

4月が近づいて、だんだんと肌に当たる空気も角が取れてきたように思います。

やっと春ですね。

今日は下顎角の形成術のお話です。


エラ削りやV-line形成をされた患者様の多くは、骨を削った部分のラインを触わってスムーズに切れているか確認されます。

一昔前は、骨切りをして顔が小さくなったことで満足された患者様がほとんどでした。
現在はそれだけでは不十分で、骨切りの跡がでこぼこしていないか、レントゲンに映った時に骨に左右差がないかなど、見えない部分や細部のクオリティーが重視される傾向にあります。

 

患者様のセンシティビティーに対応するため、研鑽を積み、手術の正確性を高めることが大事だと実感していますが、口腔内からアプローチするので手術時の視野が狭くほとんど見えていないため、なかなか困難な手術なんです。
エラ削りやVライン形成を行なっている施設では両方の下顎の形態を可及的にシンメトリーに仕上げるために色々な工夫が行われているようです。

 

当院ではエラ削り(下顎角形成)を行うときに下記のようなガイドプレートを使用しています。

 

以前は、模型上で、オトガイ神経を避けた骨きりラインをデザインしてそれに合わせて定点から距離を測りながら、骨切りをしていました。
この方法で、左右全く同じ形に切っていくのは至難の技です。

 

もともとエラの角度やアウトラインに左右差がある、非対称の方を左右同じように骨切りをしても左右差は解消をすることは困難でした。

 

そこで、マックスファクスでは左右シンメトリーなアウトラインを形成出来るガイドプレートを作ることにしました。

 

どれくらい骨切りするか患者様のご要望に合わせて、骨きりラインを模型上で決定します。
決定したライン通りにカットした1枚のガイドプレートを作り、アウトラインをミラーリングした2枚1対のプレートを作成しています。チタン製のプレートですのでアレルギー反応がなく安全に利用出来ます。

 

術中にこのプレートが正確な位置に固定されて、ずれないようにします。
骨の凹凸に合わせてピッタリはまるように、模型の凹凸に合わせて1枚ずつプレートを変形させます。チタンは硬いので加工が難しいのですが、プライヤーや圧延法を駆使して骨模型に合わせて加工します。まさに鈑金です。

 

ピッタとハマるように作るのは、むづかしいもので、はじめのうちは制作する楽しさと、大変なことを初めてしまったという気持ちが入り乱れていました。今では作業に慣れて、2枚のプレートを一時間弱で作れるようになりました。

 

このプレートを術中に正確な位置に装着してプレートのガイド通りに骨きりしていきます。プレートを使用することで、これまで口腔内から見えず、アプローチが困難だった、エラの後縁から骨きりできるようになりました。

 

それにより綺麗なゴニオンアングルを形成出来ます。

 

左右対称でより正確な骨切りが行えるようようになりました。患者様の満足いただいた姿を見ていると、工程が増えても頑張ろうという意欲になります。

 

エラ削りについてはこちら  https://www.maxfacsginza.com/ope/era/

V-LINE形成についてはこちら https://www.maxfacsginza.com/ope/jaw_vline/

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