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術後感染を引き起こさないための工夫

こんにちは。

やっと雨降りが落ち着いて梅雨が明けましたね。

神宮外苑では蝉が鳴き始めています。毎年、梅雨明けと共に蝉たちは鳴き始めますがどうしてわかるのでしょう。

さあ、いよいよ暑ーーーい夏がやってきます。

今年も連日30度を超えるのでしょうね。ため息が出ます。

 

さて、今日は術後感染のお話です。

患者様に骨格の術後感染のリスクについて尋ねられることがありますが、答えとして術後感染のリスクはゼロではないとお返事しています。特に下顎の手術の場合、食沙が手術の切開線上に貯まるなどして不衛生となり細菌が増殖して術後感染を引き起こすことがあります。

このような術後感染を防ぐためマックスでは以下のような手術の切開法を行なっています。

   

まず粘膜だけを切開。

粘膜を筋膜に沿って剥離。

さらに頬筋の骨の付着部に向かって剥離。

図の位置で筋肉と骨膜を切開。

 

筋肉と骨膜を骨から剥離。

このような手術の切開を行い、手術の最後に縫合を終えると手術の傷口は粘膜と筋肉の層で二重に保護されるので術後に食沙などが入りずらくなります。

このようなちょっとした手術の工夫の積み重ねで術後感染症の発生率を少なくすることができるんです。

ちなみにマックスは開院10周年を迎えましたが現在のところ骨切り術後の感染症例0人を更新し続けています。

これからも術後感染ゼロを目指して丁寧で正確な手術を心がけて参ります。

※術後感染症とは,手術操作や手術に付随する患者管理 手段に関連して術後に発生する感染症の総称です。

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