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頬骨の再建 その2

こんにちは。

昨日は神宮の花火大会でした。幸い天気に恵まれた上に涼しい夜でした。

私は自宅の近所の交差点のビルの合間から30分くらい、iphoneに動画や写真を撮るのも忘れて見入ってしまいました。

さて、今日は前回の続きです。

削りすぎた頬骨や、頬骨骨切後に頬が下がり老け顔になってしまったので直せないかとのご相談を受けることがあります。

そのような場合、原因として考えられることは以下の3つが考えられます。

  1. 元々手術前のデザインで頬骨を過度に内側に入れている。
  2. 頬骨前方の固定が弱く、術後に咬筋の力で頬骨前方が引き下げられてしまった。
  3. 頬が下がったのに咬筋や大頬骨筋を引き上げる処置をしていない。

下のCTは外国で頬骨の骨切を行った症例です。骨切移動させた頬骨の前方も後方も大きな段差ができています。B はAの□で囲った部分を拡大して左下側からみた物です。プレートの屈曲を見るとほぼ直角に曲げていますので段差は気にしないようです。頬が落ちて老け顔になったとのことでした。

 

下のCTは他院で頬骨骨切移動術をお受けになられた方のCTです。患者様の訴えは術直後よりも頬骨が凹んだような感じがして老けたように見えるようになってきたとのことでした。

 

AのCTを見るとすでにプレートは外されており、一見骨の接合部の骨癒合も良好に見えますが、左右側方から見ると頬骨の前方が本来の位置よりも下方に位置していることがわかります(B, C)。

赤い斜線の部分の骨は術後に新成されたもです。頬骨骨切術後にゆっくりと頬骨前方が骨の隙間を埋めながら下方に移動したのでこのような形態になったのだと思います(ちなみにこの骨の特性を利用し特殊な装置で骨を伸ばしていくのが骨延長法です)。

 

今回は上記の1、2が原因で頬骨骨切後に頬が凹みすぎ、頬が下がってしまった症例をご紹介いたしました。

さて、次はいよいよこのようになった頬骨をもとの位置に戻す方法をご報告しますね。

A bientôt!

 

頬骨の再建 記事はこちら その1 その3

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